なんて、濃いんだろう。ここに写っている(と表現していいのだろうか?)彼と彼女たちの一瞬の表情からそれぞれの生活、過去、感情が
見えてきてしまう。普通の人、市井の人、何処にでもいるおじさんとおばさん、お兄ちゃんやお姉さんなのにそれぞれがなんてこんなにも愛おしいのだろう。数十年同じ場所にカメラをすえ続けた作者と同じ位置で
この彼等を見つめることが出来るからか・・・それとも彼等と同じ時代を生きてきたという共感からなのか・・・人間という存在に圧倒される。
ウジェーヌ・アジェ写真集
岩波書店
岩波書店
アジェの写真には人気(ひとけ)が薄い。お城の中庭にしても、池にしても、はたまたパリの街道にしても、古城にしても、廃墟にしても、極力人気を排しているかのような、神経質な静寂愛好家である。それでいて多くのアジェ作品には人の代わりに彫刻が配置されていたりする。そういうスタンスはあまりにもデ・キリコの絵画に似たものを感じさせる。人間は多くの場合いシルエットや影、もしくは遠巻きな撮影により虫の群れや何かの様に映し出されていたりもする。
まるでゴダールやパゾリーニの映画を見ているようだ。何かが起きそうな不穏な静寂。今一歩のところで掴めない推理小説のように一枚一枚展開していくのである。もちろん中には人間味溢れる情熱的な写真が無いわけではないが...、写真という物は人がその中に映し出されると、それだけでもう情緒的になってしまうものである。きっとアジェにはそれが不快だったのであろう。
しかしこのアジェの徹底した美意識、好き者は一目で忘れられなくなってしまうだろう。
まるでゴダールやパゾリーニの映画を見ているようだ。何かが起きそうな不穏な静寂。今一歩のところで掴めない推理小説のように一枚一枚展開していくのである。もちろん中には人間味溢れる情熱的な写真が無いわけではないが...、写真という物は人がその中に映し出されると、それだけでもう情緒的になってしまうものである。きっとアジェにはそれが不快だったのであろう。
しかしこのアジェの徹底した美意識、好き者は一目で忘れられなくなってしまうだろう。
MNEMOSYNE - ムネモシュネ
ビル・ヘンソン青幻舎
青幻舎
一万円とちょっと高いですが、目一杯たくさん写真が載っているので
この値段は逆に安いのか?とうっすら思わせる程の分厚さ。
とても神秘的な雰囲気が漂ってちょっと宗教的?な感じもする…気がするんですがどうでしょう…
とくに最後の方のコラージュなんかはボスの作品を思わせるような、
陰惨だけど神秘的な重厚さ?みたいな…う~説明し難い…
とにかくかっこいいもんはかっこいいんです!
白黒写真もそうですが、とくにカラー写真の黒が恐ろしい程に綺麗でほれぼれ。
ただ、ちょっと日本での販売なのに中の文章が
英語のみっていうのが優しさが足らないかな…とはおもうのですが、
それを差し引いても写真のすばらしさでカバー!
英語を勉強しろってことですかね…
この値段は逆に安いのか?とうっすら思わせる程の分厚さ。
とても神秘的な雰囲気が漂ってちょっと宗教的?な感じもする…気がするんですがどうでしょう…
とくに最後の方のコラージュなんかはボスの作品を思わせるような、
陰惨だけど神秘的な重厚さ?みたいな…う~説明し難い…
とにかくかっこいいもんはかっこいいんです!
白黒写真もそうですが、とくにカラー写真の黒が恐ろしい程に綺麗でほれぼれ。
ただ、ちょっと日本での販売なのに中の文章が
英語のみっていうのが優しさが足らないかな…とはおもうのですが、
それを差し引いても写真のすばらしさでカバー!
英語を勉強しろってことですかね…
奈良原一高写真集 時空の鏡
奈良原 一高新潮社
新潮社
¥ 12,600
通常24時間以内に発送
僕はこの写真家が一番好きだ。奈良原一高の写真を見た後、僕の中で強固なものとしてあった『現実』と『時間』は急に頼りない幻のように霧散していく。例えばこの写真集にも収録されている代表作『消滅した時間』のなかにインディアンの部落の杭に固定され宙に浮いた格好の2つのゴミ箱の写真がある。低い位置から撮影されたその写真は画面の2/3を占める空が壮大な<空間>を感じさせ、その空に浮いた手前から奥に向かって消失点を描いている雲が凍りついた<時間>を感じさせる。奈良原が写真を語るとき重要なキーワードとしてでてくるのが「宇宙」だ。<宇宙>という漢字はもともと時間と空間を表す言葉である。 写真は撮れば撮るほどその画像のなかに撮影者の世界との接し方がダイレクトに顕れて来るメディアだといわれる。そのため写真家たちは自分の関わる写真というメディアとは一体なんなのだろうと写真と自分との関係に答えをださなければならない。奈良原の下の世代にはプロヴォーグ世代と呼ばれる写真家達がいる。森山大道や中平卓馬がそうだ。かれらは社会が政治の季節だったこともありなかなかその答えを出せず、またその答えを出し社会に投げかけても社会は表面だけを吸収しその本質は拒絶した。(そのため2人は内的にも外的にも写真を発表する力を減退し長い停滞期を過ごすことになる)たいして奈良原や東松照明のVIVO世代は写真の力を絶対的に信頼できる時代を過ごし写真と己との答えを見つけ出した、幸せな写真家達だと言える。そのVIVO世代でも奈良原一高は異彩を放っている。その視線はヨーロッパに住んでいるときもアメリカに住んでいるときも故郷であるはずの日本に住んでいるときもフッと外からきた異邦人のそれのようである。この本にはその奈良原の視線とそれを補完する言葉がつまっている。この本を見つめるとき読者は奈良原の<そのときあった視線>と同化しながらも突き放されまるで奈良原に凝視されているような視線を感じる。奈良原ワールドへようこそ・・・。
DAIDO MORIYAMA 「Buenos Aires」
講談社
講談社
オヤジのロマンチシズムが炸裂した胸が張り裂けそうなショットが満載。「いつの時代?どこの街?」と思ってしまう、映画のワンシーンのような生々しくドラマチックなブエノスアイレスの魅力を撮り尽くしていると思う。モノクロのショットのほかに珍しいカラーのショットも入り混じっていて、さらに時空が捻じ曲がっているように感じる。個人的には写真展のポスターでも使われた靴下猫のショット、かわいい少女のショットと遊園地のショットが好きです。あと、DAIDOの昔の代表作でもある犬がにらんでいる写真とそっくりなショットがあって、これも見所かなと思います。今の歳でしか撮ることができない、円熟した大人のロマンチシズムを感じさせる傑作写真集。
マイケル・ケンナ写真集 レトロスペクティヴ2
マイケル・ケンナ河出書房新社
河出書房新社
普段カメラを持って歩いている。
いい風景を撮りたくてカメラを持って出かける。
たぶん当たり前の写真しか取れなかったりする。
マイケル・ケンナは当たり前の景色を幻想に変える力を持っている。
この人だったらどう撮るんだろう。
マイケル・ケンナの写真集を見てからちょっと写真の撮り方が変わったかもしれない。
いい風景を撮りたくてカメラを持って出かける。
たぶん当たり前の写真しか取れなかったりする。
マイケル・ケンナは当たり前の景色を幻想に変える力を持っている。
この人だったらどう撮るんだろう。
マイケル・ケンナの写真集を見てからちょっと写真の撮り方が変わったかもしれない。
地球巡礼
野町 和嘉新潮社
新潮社
¥ 5,775
通常24時間以内に発送
祈りをテーマにこれまで世界各地で衝撃的な作品を発表し続けてきた氏が、とうとうその総集編とでもいえる写真集を出版した。迫力ある映像、一枚一枚が目に焼きついて離れないほどの力を持つ。
いわゆる私写真や、女性をターゲットにした癒し写真集が流行るなか、氏の作品群はそうした風潮にぶれることなく、まばたきすらしない。言葉とはまた別の魅力を持つ映像、その強さをこれほどまで感じさせる写真家は世界にも少ないと思う。
海外で出版話があり、その日本版とのことだが、これほどの写真集が日本を基点に出版できなかったことに日本の出版会、そして写真ファンは恥じるべきだとすら思う。
いわゆる私写真や、女性をターゲットにした癒し写真集が流行るなか、氏の作品群はそうした風潮にぶれることなく、まばたきすらしない。言葉とはまた別の魅力を持つ映像、その強さをこれほどまで感じさせる写真家は世界にも少ないと思う。
海外で出版話があり、その日本版とのことだが、これほどの写真集が日本を基点に出版できなかったことに日本の出版会、そして写真ファンは恥じるべきだとすら思う。
Ayrton Senna [アイルトン・セナ写真集] -セナ 永久保存版
作品社
作品社
¥ 9,240
通常2~5週間以内に発送
セナ没後10周年記念出版、ジョー・ホンダ氏:105ページの写真集。セナ財団公認の写真集と同時に購入しました。こちらは30cm×36cmと大型。各ページの写真は解説一切なし。凝った効果を用い、セナのGPの裏表舞台のいろいろな表情を切り取ります。ほぼ年代順に並んでいるのですが時折、ん?これは順序が逆では?なんて思ったときは奥付の年代記で撮影されたシチュエーションを確認可能です。時として少年のような、また時として老成した表情をうかべるセナ。こんな撮り方が可能なのか・・・と思わせる写真がいくつもあります。一番気に入ったのは、ガレージ前で整備中のマクラーレンを何気なく佇んで見やるセナのテイク。これ、付録のポストカードになっており早速わたしのデスクを飾っています。写真がよくわかる方が見ればまた違った感想を持たれるのではないでしょうか。ただ、写真素人として個人的な感想を言わせて頂けば、よりディティールに鮮やかに迫っているセナ財団の没後10周年写真集「The First Decade」の方が好きですが。でも2冊は切り口が違うのでファンとしては両方欲しくなってしまうでしょうか。